反射防止コーティング

反射とは?

光は屈折率の異なる界面に当たると反射を起こします。例えば、アクリル樹脂の場合、入射側の界面では約4%の光が反射します。そして、出射側界面でも約4%の光が反射し、合わせて約8%の光が返ってきます。

反射防止の原理

反射防止とは、光の波動性の特徴を利用し、光の反射を抑える技術です。入射光と干渉反射光の位相をずらし、相互の波形を打ち消し合うように干渉させることで反射防止性能を生じさせることが出来ます

反射が増える原理

波の位相差がない、即ち山と山が重なりあう場合、光が強くなり反射が増えます。

反射が消える原理

波の位相差が真逆の時、即ち山と谷が重なりあう場合、光が弱くなり反射が消えます。

単層ARと複層ARの違い

単層AR

一組の反射を消す波を利用し反射光を抑えることが出来ます。

複層AR

複層干渉膜を付けたことで反射を消す波の数を増やし、反射光がさらに弱くなります。

反射防止コーティングはどういうところに使われていますか?

反射防止コーティングは太陽光や蛍光灯などの光源からの反射光を抑えたい用途、反射光による2重像防止用途、パネルを通した透過の情報量を増やしたい用途によく使われています。身近な例としては、テレビなどのディスプレイモニター、車のヘッドアップディスプレイ、カメラやセンサーのレンズカバー、眼鏡レンズなどが挙げられます。

上部へスクロール